先日ランニングクリニックのコース1・0という、ランニング障害に特化したセミナーに参加しました。現時点での最新エビデンスに基づいた内容となり、世界各国で活動している団体です。(拠点はカナダ)
2日間で20時間、講義料も自己最高でしたので並々ならぬ気合で挑みましたが、本当に満足できる内容でした。講師が外国人なのも初めてです(通訳者付き)。講義中は全く感じていませんでしたが、帰ってきたらめちゃくちゃ疲れてました笑
主にランニング障害の予防と治療、パフォーマンスアップのための講義ですが、その知識はランニングに限らず運動障害全般に応用できるかと思います。今回学んだ内容をざっくりと説明していくので、お悩みがある方はご相談ください。

怪我の回復を安静にして待たない
これは今回の大きなテーマですね。ランニングに限らず痛みがなくなるまで安静にしていませんか?
同じ痛みを何度も繰り返したり、「怪我はくせになる」と言っている方はこの傾向があるかもしれません。
これは痛みを我慢して活動しろといっているわけではなく(時に軽度の痛みは許容されます)、けがをした原因を特定してそれに対して”身体を適応させる”という意識で治療するということです。過度の安静はむしろその適応力を低下させ、同様の痛みを何度も引き起こします。
つまり、その疾患に対して適切な運動を積極的に取り入れることが大切になります。また、痛みの原因を知るということ自体が予防につながります。
シューズの選び方

「クッション性の高いシューズは脚に優しい」という誤解。
これは私がまずそうでした・・汗
厚底・薄底シューズにはそれぞれに負荷がかかる部位が違います。つまり、初心者は脚に優しいクッション性のあるシューズ(厚底)が良いというのは間違いです。(むしろその逆)
怪我をしている人に関しては、どの部位をよく負傷するのかにより選択が変わります。この辺りもおいおい説明できたらと考えています。ちなみにシューズについての変化は、セミナー参加者全員が自らの身体で体感しているので確信しています。
怪我をしにくいフォーム
怪我をしにくいフォームとランニングエコノミーが高いフォームはある程度一致します。
例えばケイデンス、接地(フォアフット、ヒールストライクなど)です。この辺りに関する取り組み方も指導を受けました。
ただし、接地に関してはパフォーマンスに強く影響をもたらすのでエリートランナーには優先すべき選択ではありません。ケイデンスのほうがリスクは少ないと思います。
この項目は初心者ほどメリットが高いはずです。
ランニングのメリット
講義中に何度も言われたランニングのメリット「ランニングは死亡率を27%下げる」。
がん、糖尿病、認知症、アルツハイマー、肥満、睡眠の質などへの効果ですね。
また、意外かもしれませんが変形性の股関節症や膝関節症のリスクへの軽減にもなります。(これは変形性関節症になってからというよりも、将来的な予防として)
つまり我々は利用者様からランニングを遠ざけるのではなく、適切なアドバイスをもとに復帰させる。当人はあれこれ考えすぎずにポジティブにランニングに向かう姿勢が大切です。
まだまだ学んだことはありますが、全て書こうとすると10記事書いても足りないので、今後はテーマを絞って更新していきます。また、これらの知識は院での治療だけでなく、ランニングクラブKARADAdesignのメンバーへのアドバイスにも役立てていきたいと思います。

この度、来日し講義してくださったJ・フランソワ先生、通訳の菊地先生。そして北海道での初講義に繋げてくださった文教大学の高田先生ありがとうございました。先のコースも開催していただけたら、また参加します。
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