ランニングにおいてのシューズはフォームの変化、ケガへの対応、パフォーマンスなど重要な要素を占めています。今回はシューズによる効果を解説します。
ランニングシューズによる効果
・フォームの変化
・ケガへの対応
・パフォーマンス
フォームの変化
ただ履くシューズを変えるだけでフォームは変化します。キャリアが浅いほど変化は大きく、逆にエリートは動きが洗練されているため変化は少ないでしょう。
なぜ、そんなことが起こりうるのか?
あなたが知識としてどう走ることが地面からの衝撃を抑えられるかを知らなくとも、身体はそれを知っています。シューズのクッション性の有無を即時に判断し身体は動きを調節しようとします(身体を守ろうとする)。
キャリアが浅いのなら高い確率でヒールストライクだと思いますが、そんな人も裸足でアスファルトを走ればヒールストライクを避けるようになるでしょう。なぜでしょうか?
踵というのは衝撃吸収機能が弱いからです。高いジャンプをして踵から着地しないのも同じ理由です。
クッション性が高いシューズを履くと踵からの接地をしても衝撃を抑えられます。なので身体はヒールストライクを許すことになるのです。つまり履くシューズによりある程度フォームを変化させることが可能となります。
基本的に接地は意識して変えるものではなく無意識に変わるように誘導するものです。意識してフォアフットにしようとしても不自然な動きとなり悪影響でしょう。
誘導する手段は様々ありますが、シューズの変化はその一つとなります。
接地は意識して変えようとするとフォームがぎこちなくなる。他に目を向けることで結果的に変わっていることが良い。
ケガへの対応
シューズを変えることでケガの対応・予防が出来ます。
フォアフット、ヒールストライクによって発生しやすいケガがありますが、上記のフォームの変化を利用しシューズの処方で患部の負荷を下げられます。
ただし、状況によりこの先ずっとそのタイプのシューズを使うのか、又はケガの回復のための一時的な変更になるのかはケースバイケースです。
パフォーマンス
シューズを利用して徐々にランニングエコノミーの高い走りに近づけることが可能です。これはフォームの変化を利用した効果ということになります。
昨今は厚底カーボンシューズが流行りですが、どれだけの人がこの性能を活かせるでしょうか(ちなみに現状の私は無理です汗)。深いヒールストライクの人がカーボンの反発を前進に利用することが出来るのかは疑問です。
厚底カーボンシューズを履きこなすには、適切なフォームやスピード、筋力が必要です。
注意点
シューズの変更についての注意点ですが、少しづつ移行していきましょう。
Aのシューズを履きつぶし、タイプの違うBのシューズに履き替えるというのは止めましょう!Aの寿命の前にBを導入し、少しづつBを使う割合を上げていくようにしてください(又は複数のシューズを使い分ける)。
私が受けたセミナーのランニングクリニックではミニマリストインデックスというシューズタイプの数値があり、その変化量により安全な移行期間を決めています。これは皆さんが想像するよりも長い期間だと思いますが、そのくらい慎重にいくことが大切だということです。
「新しいシューズに変えたら痛みが出た」という理由で自分には合わないと思い使わなくなってしまうことはありませんか?
それは”今のあなたの足が適応していないだけ”です。身体は適応します。ですが、徐々にです。(そのおかげでメルカリに新品同様のシューズが安く手に入るメリットも・・笑)
厚底から薄底へ移行したいのであれば日常生活でベアフットを使うというものありです。
私は厚底ばかり使っていてのですが今年は徐々に薄底の割合を増やしています。理由はフォームの修正、筋力UP(主に下腿や足部)、そして今より速くなった先に厚底カーボンシューズの恩恵を最大限受けられるようになるためです(カーボンシューズを履きこなせるようになっても薄底でも走りますが)。
シューズの移行は徐々に行わないと新たなケガの原因になります。
どのスポーツも装備する物がありますが、ランニングにおけるシューズほどケガやパフォーマンスに影響する物はないと思います。将来の活動や現在の悩みを考慮して適切なシューズを選びましょう。
よいランニング生活を!!
※ランニングレッスンのメニュー追加に向けて、今週トレッドミルが院内に入ります!めちゃくちゃ楽しみです。
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