今年のレース用シューズとして購入していたメタスピードエッジ+ですが、当初の自分のフォームからしてシューズの機能を活かせない(又はマイナス)と思い半年間封印していました。
これまで様々なアプローチで修正を行い、久々に同じ厚底カーボンのズームフライ4を履いて閾値走を行った感じが良かったので、メタスピードを履いてみようと決心しました。
トレッドミルにて各シューズとの比較を行ったので結果を載せたいと思います。
比較対象
①裸足
②ターサーRP3
③メタスピードエッジ+
全て緩めのジョグスピード(5:40/km)で比較しています。
レースペースとなると自然とランニングエコノミーも上昇しますし接地も前方に移動すると思いますが、遅いペースで理想に近づくことを念頭に置いているのでクライアント様の時もジョグペースで調整します。
裸足・ターサーRP3
ピッチはほぼ同じで約184spm
接地はミッドフット
重心からの接地位置も変わらないのでバイオメカニクス的にはそれほど変わらないです。
裸足の感覚
母指球と小指球で着地している感じが強かったが、画像ではほぼミッドフットでした。
指の力を使おうとしていること、足の機能による衝撃吸収をはっきりと体感していることはシューズを履いた時とは明確に違います。
裸足で走る意味は地面からの衝撃をしっかりと足部の機能を使って吸収する感覚を研ぎ澄ますためでもあり、ランニングエコノミーの改善にも繋がります。
”自分の身体は本来どう走りたいのか”という感覚を知ることが出来ます。
ターサーRP3の感覚
最も使用しているシューズなので何も考えることなく安心して走れます。
裸足よりわずかに後方で接地している感覚があります。
現代だとターサーは薄底に部類されるかもしれませんが、ランニングクリニックでいうミニマリストシューズ(機能の少ないフォーム修正に役立つ)には入りません。フォーム修正には役立たないが、厚底のデメリットは受けないという無難な立ち位置かもしれません。
メタスピードエッジ+
裸足の動画と比較していきます
ピッチは+5くらいになりました
足裏全体で着地している感覚があり、スローで確認しても足裏全体でベタッと付いています。
エッジは今回初めて履いて走ったのですが、反発よりも前足部のロッカー機能を強く感じて”母指球あたりから勝手に前に転がる”感覚が強くて最初は走りにくかったです。遅いジョグのペースでは走るのが難しくて自然とピッチで調節していた結果+5spmに繋がったのでしょう。
もっとスピードを上げて閾値走(4:20~4:30/km)くらいなら走りやすそうな気もします。
エッジ+での実走
その後エッジ+での閾値走を実施したので感想を書きます。
まずアップジョグ(5:30/km)ではクッション性は感じるものの、特にメリットもデメリットも感じずでした。トレッドミルでは前に転がされる感覚がありましたが外ではそれほど感じず。
閾値(4:25/km)で走った際も特にエッジ+だから速く走れるという感覚はなく、普段履いているターサーでもこれくらいで走れるなぁと。ピッチも普段の閾値走と変わらず185~188に収まっています。
私の接地がもっとフォアよりであれば変わるのか、単純にスピード不足か。
”カーボンシューズでは反発によりストライドが伸びる”という意見を聞きますし、私もそのような問題から股関節を傷めた患者様を診たことがありますが、少なくともエッジ+では感じませんでした。そもそもピッチ走法向けに作られているからなんでしょうかね。
今後はどうする?
とりあえず今の私ではエッジ+の恩恵には授かれない?と感じています悲
走力とフォームを改善していければカーボンの恩恵を感じられるのかな?
来月トライアスロンではエッジ+かターサーでしょうが、どっちにしてもパフォーマンスに影響はなさそうですね。今後さらに履き比べて検証していきたいと思います。
現時点でシューズが速さに関わるエビデンスがあるのは”軽さ”のみです。
カーボン、モーションコントロール、ドロップなど様々な機能がありますが証明はされていません。とりあえず私くらいの走力であればカーボン最上位モデルと同じくらいの重量のターサーで十分でしょう(価格は半分!)
カーボンシューズに関してはまだまだ信頼に値するエビデンスは少ないですが、バイオメカニクスなどを考慮して私なりの現時点での結論は
①ミッドorフォアフットであること
②筋力があること(特に下腿や足部と思っていたが股関節回りも重要か)
③速いこと
③の速いに関してはそもそもレースペースがどれくらいなら恩恵を得られるのかは分かりませんが、単純にサブ3(4:15/km)で走る人でも①、②のレベルで変わる気がします。
とりあえず勉強もしながら自分というモルモットを使って色々と試していきます。KARADAdesignの仲間達にも協力してもらいながら。
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